災害別に解説―自然災害に備えて準備しておくべきこと

自然災害から完全に逃れることはできませんが、常に準備万全にしておくことでその被害のレベルに大きな違いが生まれるかもしれません。ここ数年よくニュースで放送されていた山火事を見て、「もし自分の身に同じようなことが起こったら…」と考えた人もひょっとしたらいるかもしれません。そこで本稿では、災害の種類別に、防災の専門家がアドバイスしていることを詳しく紹介します。ぜひ参考にして、今日から備えていきましょう!

  1. 地震

地震対策に取り組む団体や組織の連合体である「地震国同盟(Earthquake Country Alliance)」は、いかなる時でも地震に備えて、非常用品などの防災グッズを事前に備蓄しておくことを推奨しています。同団体の公式ウェブサイトでは、”アンダーベッドバッグ”と”ゴーバッグ”の両方を用意することを推奨しています。例えば、前者のカバンには、ガラスの破片などから足を守るためのシューズを入れてベッドの下に保管しておきます。一方の後者のカバンには、避難の際に必要な3日分の食料を入れておくのが理想的だそうです。

専門家によると、地震発生時の最大のアドバイスは、「落ちる、隠れる、持ちこたえる」ことだそうです。まず少しでも地震の揺れを感じたら、膝と手をついて大きな家具の下にもぐりこみ、棚や落下物からできるだけ離れてください。その際、落下物から首や肩を覆い続けることができるよう、隠れた家具にしがみつくことをお勧めします。揺れが完全におさまってから、そこから抜け出して避難を開始することが重要です。専門家は、地震による負傷者のほとんどは、揺れている途中で逃げようとして、瓦礫にぶつかったり、転倒したりしたときに事故に巻き込まれていると指摘しています。

  1. 熱帯低気圧

防災の専門家は、「どうせ行くなら早めに」とアドバイスしています。大きな嵐が近づくと、その直撃ルートにいる人々はみな、別の都市に移動することが多く、その結果、そこから逃げ出そうとする人の車で大渋滞が生じてしまいます。別の都市に逃げるなら、十分なガソリンを用意し、できるだけ早く出発することをお勧めします。

CDC(米国疾病対策予防センター)は、車がない場合は、友達や家族と相乗りすることを勧めています。また、同機関に電話をすれば、相乗りさせてもらうことも可能だそうです。専門家は、暴風雨の発生時やそれ以前に出される公式の警報、特に避難勧告に対しては、すべて用心深く注意を向ける必要があると強調しています。

  1. 爆発

専門家は、爆発が発生した場合、その原因がわからないと、どう対応すべきか判断するのは難しいと述べています。爆発の後、二次的な事故や危険が発生するかもしれないと予期することが賢明です。例えば、メセドリンを製造している工場が爆発した場合、有毒な化学物質が空中に放出される可能性があります。また、天然ガスの漏洩による爆発では、ガラスの破片など、さらなる危険が生じる可能性があります。専門家は、第一応答者がこうした二次的な危険があるかどうか分析するので、彼らの指示に従いましょうと述べています。

万が一、避難する必要がある場合は、非常用持ち出し袋、身分証明書などの重要書類、ある程度の現金を持って行ってください。それから、通信手段を使って、家族や大切な人に目的地を知らせておきましょう。

専門家によると、米国では爆発はまれであり、発生した場合、ガス漏れが原因であることがほとんどだそうです。もしガスの臭いがしたら、すぐにその場から避難し、消防に通報して、天然ガス供給会社に連絡してください。

専門家によると、ガスオーブンとガス洗濯乾燥機の近くにガスと一酸化炭素の複合検出器を置き、人間の鼻だけでは瞬時に気づかないようなガス漏れを即座に察知できるようにするといいそうです。